冬に降る涙の雨。


「カナちゃん!!」

校舎から出てそそくさと駐車場に向かうカナちゃんを呼び止める。

「ん…?」

「ど、どういうこと!!?」
いきなりこんな所に連れて来て、試験とか面接とか、編入とか……!!

ワケ分かんないよ。

「あぁ、ごめん。マコには明日からこの学校に通ってもらうから。」

「なんで……?」

「だってマコ、今までの学校に通うの嫌そうだったし……俺の家から通うの大変だろ?だから……」


分かった。
カナちゃんはカナちゃんなりに、私のことを考えてくれたんだ。

私を、分かろうとしてくれたんだ。


すごく、嬉しくなった。

………だけど、編入って…………



巧くやっていける自信がない。





怖いよ……………




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