年下彼女に負ける俺-1-
「ちょうどお昼頃に着くね。」


「そうだね。」




志保が笑顔で言うので、私も笑顔で答える。







「美桜子、カメラ持ってる?」


「持ってるよ。」



足元に置いているバッグからカメラを取り出す。

そして前の席から声をかけてきた優に、カメラを渡そうとする。


だけど優は今じゃないんだと言いながら謝ってきた。





「海とかさ、部屋でみんな一緒に写真撮ろう?私、カメラ持ってなくて。」


「わかった。いいよ。」





話が終わればカメラをバッグの中にしまった。


窓から外を見れば、また景色は変わっていて、すでに私たちが泊まる旅館が見えていた。
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