スリーポイント

連絡先、交換?






「………」

「………」


あれから、15分は経ったような気がする。

その間、彼は動くこともなく、話すこともなく…ただ時折深呼吸のように、肩を上下に揺らしていた。


ただそれだけだけど、静かに過ぎていく時間を窮屈とか、退屈なんて思わなくて。

寧ろ、なんとも言えない安心感があったのは…どうしてだろ。



「………」

「………」



やっと涙が収まって、平常心を取り戻した私は、動くに動けないでいた。


この場合、一体どうしたらいいの!?

ありがとうございました、なんて恥ずかしくて言えないし、言いたくない。







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