TAKE MEDICINE この世界で誰が正常でいられると?
「二人が……いなくなる夢だった」

躊躇いがちにそう言うと、二人は顔を見合わせてくすりと笑った。
少々人を小ばかにするような笑顔だ。

「わたしたちは、どこにも行かないよ!」

それは何よりもわたしが安心する言葉だった。
この夢を経て、わたしは友達の大切さを身をもって知らされた。

「そうだ、二人とも。今日はカラオケに行こう! あと、プリクラも撮ろう! それで、それで、喋り捲って、思い出をたくさん作ろうね!」

わたしが捲くし立てるようにそう言うと、二人は怪訝そうな顔でこちらを見てきた。

「いきなりどうしたのよ」
「なんか今日の更紗、変だよ?」
「そう?」

見上げれば青い空が限りなく続いている。

幸せ。
わたし、すごい幸せ。
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