TAKE MEDICINE この世界で誰が正常でいられると?
今日は土曜日。
本来なら学校は休みとなる日だ。
だけどなぜかわたしたち三年四組は、学校に来て、授業を受けている。

「詳しくは分からないが、お前らに会いたがっている人がいるらしい」
「嘘っぽいな。絶対このクラスが問題児クラスだからだよ」

桧野は溜め息をつきながら、席に着いた。

桧野の言ったとおり、このクラスは問題児が集まってできている。
問題児というのは不良とかいう人だけを示しているのではなく、例えばいじめを受けてクラスにいられなくなった人や、心に闇や病気を持っている人のも含んでいる。

そして問題児だから、普通なら休日に学校なんて来ないはずだ。平日にも来ない奴がいるのだから。
だけどちゃんと来た。
来るなんて嘘みたいだと最初は思ったが、現に教室の机は全て埋まっている。

まあ、それは全て先生の苦労の成果だった。
昨日の放課後、いきなり土曜に来ることを告げられ、嫌がるわたしたち生徒に、来なければお前らの家まで行って、嫌でも来させてやる、と脅迫するように言われたのだ。
普通の先生ならスルーできるのだが、この先生には前科があった。昔、そのようなことを本当にやったのだ。

だからみんな怖くなって、ちゃんと来たのだろう。
実を言うと、わたしもそういう理由で学校に来た。
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