キミのとなり。
しばらくして外へ出ると、空から眩しいくらいに太陽の光りがサンサンと降り注いでいて夏の到来を予感させた。


表で待っていたタクシーに荷物を積み込み空港へ向かった。


空港に着くと待ち合わせの場所に懐かしい姿を見つけた。


「こっちこっちぃ～！」


晃が遠くからそう叫んだ。


「よぉ！千秋、仁さんもお久しぶりっす！」


少し髪が伸びてパパの貫禄が漂う晃の横で、晶子が静かに微笑み手を振った。


昔から妙に大人びていた晶子は結婚して母親になり更に落ち着きを増していた。


「久しぶり～～！元気だった！？」


久々の再会に思わず晶子と抱き合った。


そんな晶子の後ろに恥ずかしそうに隠れている小さな女の子、睦月ちゃんだ。


「こんにちは！睦月ちゃん……だよね？」


彼女は恥ずかしそうに顔を赤くして晶子の足にくっついて離れない。


「ごめんね、人見知りだから。」


「かわいいねぇ。」


久しぶりに会った二人はなんだかすっかり家族だった。


いいな、羨ましい。


私もいつか、仁とそうなれるのかな……。


横で晃と楽しそうに話し込んでいる仁を見つめながらそんな事を思っていた。




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