キミのとなり。
猫のもたらした事実
――翌日



“はぁ~。”と、大きな溜息をついて家を出ると、まさにあいつが私の部屋の前を通る所だった。



仁は憂鬱そうな私の顔見て“フッ”と鼻で息を抜くように軽く吹き出した。



「なっなんですか!?」



「……別に。」



相変わらず無愛想な仁はそのままさっさと行ってしまった。



なんなのよ!


あの人を小ばかにした態度はっ!



「むかつくぅ~!」



弘人の事で頭がいっぱいで、あいつの事なんか忘れかけていたのに。



なんか…、一人暮らしを始めてから私、いい事ないなぁ。



会社に着くと、早速若菜ちゃんの元気な笑顔が飛び込んできた。



「先ぱぁーい!!」



「若菜ちゃん、今日もテンション高いね……。」



「先輩は低いですねぇ。」



「はぁ……」



溜息が止まんないよ。



「あっ先輩、明日と明後日連休ですよね!?」



やけに嬉しそうに若菜ちゃんが言う。



「えっそうだっけ?」



「そうですよぉー。で、私もなんです!」



「はぁ。」



イマイチ掴めない。



「……で?」



「お家に泊まりに行ってもいいですか?」



「えっ、うち?」



「はい!」



目を輝かせる彼女を首を傾げて見ていた。



益々意味不明……



「なんで急に?」



「見てみたいなぁ、と思ってたんです!」



「見たいって…部屋を?」



「違いますよぉ。」



何故か急に小声になる。



『お隣りさん!』



おっお隣りさん……


って…、まさかっ!



「あいつぅ!?」

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