空からの届けもの
第Ⅰ章―A Necessary Encounter―

謎の届け物


 それは、いつもと何ら変わらない早朝。


「起ーきろぉぉぉッッ!!」


 ……いや、そうは行かなかった。


 耳元で容赦なく怒鳴られたのは、いつも誰よりも早く起床する少年。


「わっ!?なっ、え!?」


 という事で、起こされることに慣れていない彼は、パニック状態へと陥る。


「何驚いてんだ、さっさと来い!!」


「え、あ、はい……」


 何とか正気を取り戻して、少年は怒鳴った男性――自分の師匠の後に続く。


 そしてそのまま上の階に上がる。


「さて、寝坊の罰は何にするか」


 何だか嬉しそうに奥へ行く彼を、少年はげんなりして見送った。


(今回は、一体どんな無茶苦茶な罰をさせられるのかな……)


 皆に「親方」と呼ばれ恐れられている彼を師匠にして早7年。これまでに、何度死にかけたことか。



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