水に映る月
 

でも、あたし決めたから‥


もう、水に映る月はイヤ‥


闇を照らすことも、触れることも出来ない‥

そんな水面に映る月にはならない‥


今より、もっと近付くことが出来るなら‥


あたし、慧の為に死んでもいい‥


地獄に堕ちてもいい‥



「ケイちゃん、逃げよ!あたし、どんなにツラくても我慢する!ケイちゃんがいなくなるよりも哀しいことなんか、この世に無いもん‥。」



もう、涙は止まっていた。


あたしは、慧を見つめた。


 
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