私の心が死んだ時…
昔から繰り返されてきた言葉に、いつからか傷つかぬようガードすることを覚えた。



それでも・・・まだ17歳彩の心は完全にガードできず傷つくのだ。



母が残した遺書を見つけ、泣きながら探し回った事もある。



母が死んだら自分のせいだと・・・母が見つかるまでの間自分が死ねば良いんだと泣き続けた事もある。



彩の心は少しづつ・・・だけど確実に壊れていっている。



それを支えてくれていた涼は・・・・もういない。




「分かった。出てく・・・・」



そう言って彩が部屋に戻り、出て行く準備をしていると・・・・母が部屋に入って来た。



「出て行っても行く所なんてないくせに・・・見せつけのようにやるのやめてよね」



詰めている服を鞄の中から出される。



「何本気にしてるの?本当に出て行かせるわけないでしょ。世間体も悪いしやめなさい」



それでも手を止めない彩にイラついたのか、母が鞄を蹴る。
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