誘拐犯は…神様だったのです!
羽流集(パルシュ)
―――――…
――…
「よーし!着いたぞ!」
「はぁっ…はぁっ」
あれから、数時間後
遠回りをしてやっとのことで到着した私は肩で息をするほど疲れていた
回り道は、最初歩いていた道より上下が激しく道も狭くとても窮屈だったのだ
そして、しかも…休憩と言う休憩も取らなくほとんど歩き続け身体がクラクラする
「ほら、いつまでも息を整えてないで、あれを見ろよ」
膝に手をあて、下を見ながら息をする私の肩に触れながらそんなことを言う
「はぁっ…はぁっ」
トールさん…そんなことを言われても…無理に決まってる
ただでさえ、鼻で息をしにくいのに…
何回も息を整えてながら背後をみると、さっきまでいたフウさんはいつの間にかいなくなっていて
目の前ではトールさんが腕を組ながら私を見下ろしているだけ
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