誘拐犯は…神様だったのです!





「どうゆう意味だ?」



「………先ほど、海鈴様から連絡があり…凜様が倒れられました」


「…………」


「命に別状はありませんが…その他に気になることがあると」


「……気になること?」


「…はい、紫音様、身に覚えはありませんか?その気になることは、紫音様にも関係があります」


「…………」


意味深な言葉を並べられ、意味がわからなく


紫音は数秒間だまりこみ…ある事を思いだす


「…まさか、そんなはずはない…」


「…そのまさかです」


「…あり得ない…」


「そうでしょうか?夜会から紫音様は凜様に無理をさせていました。可能性はゼロではありません」



「……………」


「…紫音様…凜様が紫音様と必死で向き合おうとしたように…紫音様も向き合わなければなりません」



「…………」


「それに、これは言いたくなかったのですが…海鈴様いわく、凜様は人間界に帰られることを決めたそうです」


「……!」


「時間がないんです。紫音様」


「…………」


「それに、海鈴様にネックレスを紫音様にと渡されたそうです」


「…………」


「よろしいんですか?そのようなことアン様は望んでいません」



ただ、ただ、黙って聞いていた紫音


そして、そんな紫音に思いをぶつけるツヴァイ



そんな二人が、数秒間だけお互いに黙ると


深いため息をはき、紫音は椅子に寄りかかり額を押さえる


「わかっているさ。アン様は、そんなこと望まない」


「でしたら…」





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