誘拐犯は…神様だったのです!

それぞれの思い









――――――…
――――…


数年前――――……




『うわぁぁぁ…おばあちゃんー!』



『凜?ど、どうしたの…そんな格好して…』


そう…それは、私が小学生の高学年の頃だ…



お母さんと離れ、おばあちゃんとの生活を続け数年たったとき


私は、全身傷だらけ…そして、びしょ濡れで家に泣きながら帰ったことがあった



下校中に、クラスの男の子に私にはおばあちゃんしかいない…それをからかわれて…いじめられ


転ばされ、公園の浅い池に突き飛ばされたんだ



ただ、ただ…悔しくて、辛くて、大好きなおばあちゃんを馬鹿にされた憎しみ


そんな感情が溢れ、私はおばあちゃんの胸で大泣きをして…ことのすべてを話した



ただ、黙って聞いていたおばあちゃんは…私を抱き締めながら



『ごめんね…凜』


と―――……


言ったんだ―――…



ただ、ずっと、私が泣き止むまで…


『ごめんね』


と、言い続けたおばあちゃん―…



















そして、すっかり夜になってしまい


泣き止んだ私はお風呂にはいり、おばあちゃんに髪の毛を拭いてもらい



またいじめられたことを話したんだ



『…グスッ』


『大丈夫、大丈夫よ…凜。おばあちゃんは、凜の味方だから…凜は一人じゃない。だから、大丈夫よ』



『う、ん…』


鼻を思いきりすすると、おばあちゃんはニコニコとしながら私の頭を撫でた




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