恋と上司の甘い相関関係
見開いたあたしの目に映るのは、閉じた瞼から伸びる長いまつ毛。


額をくすぐるのは、少し長めでくせ毛っぽい柔らかな髪の毛。


鼻先をかすめるのは、いつもの甘く爽やかな香水に交じった彼の肌の香り。


その全てが、今あたしと一体化しているような、不思議な感覚──



完璧にフリーズしてしまった身体と思考回路は、あたしに息の仕方すらも忘れさせてしまったらしい。



そして、ゆっくり離されていく彼の形の良い唇が



「…ほら、泣き止んだ」



そう言葉を紡いで、目を見つめたままふっと優しく微笑んだなら

それを合図に、あたしの心臓は破裂しそうなほど激しく動きだすんだ──



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