恋と上司の甘い相関関係
「拓海さ、ん──!?」



驚きと動揺が入り交じった表情であたし達を見ている。


どうして、拓海さんが…!?


それよりこの状況…
もしかしなくても誤解されちゃうよね!?



迷子になってしまったように、急にあたふたと動きまくるあたしの心臓。


それに反して体は固まったまま、目線も逸らすことができない。


すると、あたしを抱き締める腕の力がふっと緩んだ。



「…雅ちゃん」



しゃがんだ平岡さんは、椅子に座るあたしを見上げてにこりと微笑む。



「ちゃんと話せば大丈夫。
君の想いもぶつけてきなよ、後悔しないようにさ」


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