恋と上司の甘い相関関係
「だから拓海も処分を受けなくて済むはずよ」


「そっか…、よかった…」


「私もけじめをつけなくっちゃね…」



そう言って結城さんはひと足早く輝く一番星を眺めると、あたしに向き直って微笑んだ。



「私、会社辞めようと思うの」


「えっ──!?」


「このまま拓海の傍にいるのは正直辛いし、諦められなくなるから…。

これを機に、新しい場所で頑張ってみるつもり」



そっか……

結城さんはもう新たな一歩を踏み出そうとしてるんだ。


にこりと笑う結城さんは、今まで見たどの笑顔よりも素敵で輝いて見えた。


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