久遠の花〜 the story of blood~


 コ、

    ウ、

       カ、

          イ、





          シ、

    ン、

          パ、

      イ、





        ダ、


        イ、


        ジ、





 考えてはダメ。 私が壊れる。

 知ってはダメ。 私が保てない。





 それが私の。

 それがあなたの。





【呪いと――罰なのだから】





 *****





「本当――いつまで保てるやら」





 とても大きなため息をついて数秒後。エメはビルの上を駆けた。

 目指すは自分の世界。そこで彼女は、ある人物を探していた。

 けれど、帰るやいなや目にしたのは、淀みきった空気と、影が蠢く自分の世界だった。


「まったく。こんな有様になるなんて……っ!?」


 悔しがるエメの体に、異変が起きた。黒く変色した左手が、肘までその色を進行させていた。

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