HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~
最終章 幸せのカタチ

◇私にしかできない仕事

◇◇◇◇◇


あの騒ぎが落ち着いて、実家に戻れるようになったのは2ヶ月経った頃だった。


家に戻れなかった2ヶ月間。


ケイと違って一般人の私は、あの報道の騒ぎでも顔は公開されることはなく‥。


外出して本屋さんで資格の本を探したり、インターネットでいろいろ調べてみたり‥。


でも、なかなか“これだ!”ってものが見つからなくて‥ため息ばかりついていた。


そんなある日、少し遠出して気分を入れ換えようと郊外に行ってみた。


街中よりも緑が溢れていて、空気が清々しく感じた。


「ケイと歩いた沖縄を思い出すなぁ‥。」


私はそう呟いて、あのときのケイの真似をして背伸びをしてみた。


「ん~気持ちいい。」


ポタッポタッ‥ん?冷たい‥?


空を見上げると、真っ黒な雲が一面に広がっていて雨が降り始めていた。
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