幼なじみじゃイヤなんだ。
流瑠と話している途中で、私は上坂くんに引きずられる様に連れ去られていた。




動揺する私を気にもせず、唖然とする流瑠に見向きもせず。


彼は腕を引っ張ったまま、教室を出て廊下をずんずん進んで行く。






「ちょ、ちょっと上坂くん。痛い、痛いんだけど。」


「あっ。ごめんね。あんまりのんびりしているからつい。」





やっと腕を離してくれた・・・


びっくりしたよ。


だって、あの大人しい上坂くんが、強引に腕を掴んで引っ張って行くんだもん。





「でも、委員会の時間には十分間に合うよ。」



「うん。分かってたよ。」



「えっ?」



「でも、早く行きたかったんだ。委員会だけは僕の特権でしょ。」



「特権?」



「いやいや。何でもないよ。相澤さんは鈍感だもんね。」





上坂くんが笑いながら、そう言った。


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