シブヤクーロン

「ねぇ、その人ってタカ?」

「タカ?ああそうね。梁川孝弘社長。」

「社長?あいつ何してたの?」

「あたしたちみたいな家出娘のあっせん。本職は分からない。」



 神田さんは明るい子だった。
あっけらかんというか、すれてるというか、大人の事情を淡々と話した。



「あたし明後日で18になるから就職先決まってたのになあ。吉川さんはなんか言われなかった?」

「え‥なにも‥それどんなとこ?‥」

「一度昼間に連れてってもらったんだけど、キャバクラみたいで‥ここに座ってお酌してって言われたけど、席がカーテンで仕切られてたからピ●サロかもしれない。」



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