華〜ハナ〜Ⅲ【完結】
「乃亞、どうしてここへ着たの?」
「話がしたい。ここじゃ…」
ここじゃ話は出来ないわね。
「……蓮士、少し話をしたいからここを出るわ。」
「侑希、でも…」
「安全よ。乃亞、強いの。」
「………。」
「きっと乃亞は蓮士にも負けないわよ?」
そう言って少し後ろにいた蓮士を見遣る。
「…ああ、分かった。」
「蓮、いいの?」
「ああ。その変わり、何かあったらすぐ電話だ。」
「分かったわ。」
そうして私たちは城を出て、すぐ近くにある公園のベンチに座った。
……喫茶店なんかじゃ、話せないからね。