なみだdoll
杏莉と電車に乗ってあたしが行きつけのお店を目指す。




杏莉は不安そうに変わっていく景色を見ている。




「杏莉?大丈夫だよ。ちゃんと帰れるから」





「ううん。違うの・・・前に町田さんたちに置き去りにされた事があって・・・ゴメン!!瑠香ちゃんはそんな事しないって分かってるのに」




そっか・・・杏莉はまだあたしの事が信じられないんだね。でもゆっくりでいいからあたしを信じてほしい。




「いいよ・・・ゆっくりでいいからね?」





「うん・・・ごめんね」





杏莉は泣きだしてしまった。




ただあたしは杏莉の背中をさすってあげるしかなかった。





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