誠の桜に止まる蝶
「はあ・・・・・疲れたなあ・・・やっぱり夜までかかっちゃったよ・・・・」

なんとか一日の仕事を終えた私。

今は桜の木の上に座っています。

ライトアップされた桜はすごい幻想的できれい。

そんな桜の木の上で読書をするのがこの季節の私の日課です。

「さあ、読書しようかなあ?」

今私がはまっているのは新撰組。

だから新撰組について書かれた本を読んでいる。

「知れば迷い知らねば迷わぬ恋の道かあ・・・」

新撰組副長土方三歳が没にした俳句。

なかなかロマンチックな人なんだなあ・・・

「でも、似合わない。」

私は一人で笑っていた。

そして、ふとさみしくなる。

いくら私が彼らのことを知っていても

これは、過去だ。

私にとっての今には彼らはいない・・・

それが、どうしようもなくさみしい。

「おかしいのかな。」

私はぽつんとつぶやく。

こんな感情を抱くのも

私も彼らの生きていた時代へ行ってみたいと思うのも

おかしいのかなあ?
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