【短編】好きだよん
嫉妬
次の日から、毎日のようにあゆたは私のクラスに来た。






そして、今日も。



「幸、行こう」


昼休みになり、あゆたが現れた。いつの間にか、私のことを幸と呼ぶようになっていた。私は、あゆたと一緒に屋上に行った。






お弁当を食べ、空を見ていた。



「幸、まだ付き合ってくれないの?」


あゆたは毎日のように言ってくる。



「だって、私、あまりあゆたのこと分かんないもん」


これがいつもの私の答え。



「寂しいのだ」


あゆたは下を向いた。



「あのさ、その…よんとかなのだっていうの止めない?」



「幸、年下だから嫌なの?」


あゆたは悲しそうな顔をした。






人の話し、聞いてんのかよ。



「別にそんなんじゃないよ」


私は言った。



「良かった」


いつものあゆたに戻った。笑っている。







あゆたの笑顔って、なんかいいんだよね。








癒される。









そして、屋上を後にした。



「今日も一緒に帰ろ」



「いいよ」


あゆたは笑った。そして、スキップをしながら教室に戻っていた。








やっぱり可愛い。








私、あゆたのこと、どう想ってるんだろう。






弟?







友達?







それとも…













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