あたしからわたしへ








「ねぇ、名前なんていうの?」







あたしは前にいた女子に話しかけた。







「近藤…梓」







こんどうあずさちゃんか。







「あたし理沙、幸川理沙」







「理沙ちゃんね、オッケー」







「理沙。理沙でいいよ」







あたしは梓をアズって呼ぶようになって







アズもあたしを理沙って呼ぶようになった。







周りはそのやりとりを呆然と見ているだけだった。








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