家出少女×俺様御曹司の偽装結婚ラプソディ*【完】
「はぁっはぁっ・・・」
電車にはホンットにギリギリで間に合った。
翔がのろのろ歩くから・・・・!!
元凶であるそいつをにらむと・・・・
「寝てる・・・・!!」
電車でももたれかかって寝てる・・・。
なんて奴だ!!
人を遅刻に巻き込んでおいて!!
まぁ、予定をチェックしなかったあたしも悪いっちゃ悪いんだけどさ・・・
だって昨日アレあってから始業式のことなんて頭の中からきれいさっぱり消えてたんだもん・・・
考えろって言うほうが無理だよ・・・
「はぁ・・・・」
それにしても、自分、急いでたとはいえ、ひどい格好・・・・
髪はぼさぼさだし・・・・
あわてて手ぐしでとかす。
疲れたぁ・・・
その時、アナウンスが入った。
「◯◯駅~ご降車の方はお忘れ物の無いようにお気をつけください。」
「あっ!!もうついたじゃん!!翔!!」
そう、じつはあたしたちが通う、栄藍高校は翔の住むマンションからとても近い。
…と言うか、近いからあのマンションをえらんだらしい。
まあ、便利なんだけど。
まだ寝てる翔を叩き起こして引きずるようにして(しょうがないじゃん。起きないし、歩かないんだもん。)電車から降りて改札を出る。
えっと…あった…!
ここか…栄藍高校。