3人の王子様


『アハハッ』


「え?」


七瀬君がいきなり笑いだし
頭を撫でてきた。



『なーに言ってんの、引かないよ全然。全部その元彼が悪いっしょ?』



「七瀬君…」




『…そうだよ。槙原に引くわけない。悪いのはアイツだ。槙原は悪くない』



「今野君…ありがとう」



何か…すごい嬉しい…




『心配すんな、何かあっても俺たちに頼れ』



「…ううーっ…」


思いがけない今野君の言葉に、

私は泣いてしまった。




『な、泣くなよ!俺が悪いみたいだろ』




「だって…嬉しくってえ…私、本当は今日すごい不安だったのお~うええん」



『お~い♪泣かすなよコン♪』



『誰がコンだ。馴れ馴れしいなおまえ』



『おまえじゃなくて蓮だから♪そこヨロシク』



『うっとしーな、おまえ』



「こ、こんな良い人達で、ほんと良かっ…ううぅ」



『明日香、泣きすぎだよ!ほらほら涙ふいて』



雄ちゃんが私の涙を手で拭った。




『ああ、俺は今日から明日香ちゃんみたいな可愛い子にお世話してもらえるなんて
超幸せ♪』



「七瀬君…お世話って…」



『メイド服買ってあげるからメイドさんになってよ~!ネッ』



「…ぷっ、それは嫌だからね!」



七瀬君は、チャラそうだけど良い人みたいだ。




『もう、元彼のことなんて引っ張んないで、明日香は俺にしとけ?』




「ゆ、雄ちゃん…いきなり何言ってんの//」




『いきなりアタックかよ笑』



『うっせーな七瀬!』


『だから蓮て呼べってば♪』



「…ふふっあははっ」



『な、明日香…』


何で笑われんの?

俺は明日香に真剣だっつの!




「なんか、楽しくなりそうだね!」



『は?』



みんなが口を揃えて言った。



なんか面白いメンバーが揃ったなぁ~!



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