青空ライン *Third Story*
「…ごめんな、すぐに行けなくて。」
本当は今すぐにでも会いに行きたいんだけどと言う優。
その後に「優、先行くぞ。今日、俺たち当番だかんな」と男の人の声が聞こえた。
「大丈夫だよ。あたしはいつでも待ってるから。
練習頑張ってね!」
きっと練習が始まるんだと思う。
1年生は準備しなくちゃだしもう電話切らないと。
「本当にごめん、練習終わったら連絡する。じゃあな。」
と言うと、優はあたしの返事も待たずに電話を切った。
「後で…ね」
あたしの言葉は優には届かなかった。