魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー

ラウルの過去

舞踏会から数日がたち、またいつもの日常が戻った。

アタシはあることを考えていた。



「ネルフ~ジュノバスへ行きたい!」


今まで、1度も城の外へ行ったことがない。


ラウルや、モーガンが住んでいたジュノバスはどんな所か気になっていた。



「そうですね。丁度ジュノバスへ用がありますので、私と一緒に参りますか?」



「いいの!?」


てっきり『ダメです!』って言うかと思っていたけど…。


「ベーモンド様に許可を取って参りますので、お待ち下さい。」



ネルフが出ていき、ワクワクしながら待っていると…


ラウルが入って来た。



「楽しそうだな。」


「ラウル!今からねジュノバスへ行くの~!今まで1度も城から出たことないから気になっていたのよ。」


「そうか。
なら俺も行く。」



「ラウルも行くの!?」


「俺が行ったら不満か?」

「別に。」


不満ではないけれど…


あの舞踏会からアタシはおかしい。


ラウルを見るたび、ドキドキする。



あの、抱き締められたことを思い出してしょうがない。



このドキドキは何?



「ルウナ?」


「…わっ!顔近づけないでよ…」


「なんかお前…顔が赤いけど体調悪いのか?」


「ち、違うわよ!」


「ルウナ様、準備が整いました。おや、ラウルもいたのか。」


丁度いいタイミングでネルフが来てくれ一安心した。


「ネルフさん、ジュノバスへ行くのですよね?私も同行いたします。」


「それは助かります。
ボディーガードは沢山いた方がいいからな。」



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