魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー

セルの気持ち。

セル


エレンが来てから、ルウナは毎日楽しそうだ。


『友達が出来たの♪』って喜んでいた。


思えば、ルウナは魔界の姫で他人との接触は避けてきていたから友達など出来たことなかった。


今日も、ルウナはエレンとレッスンを受けている。


俺は、オリーブのレッスンを覗いていた。



「いいですか、ルウナ様。ルウナ様は少し姫として品格が足りません。」


今日はマナーのレッスンみたいだな。


「ふぁ~あ…オリーブ眠くなってきた…。エレンも休憩したいって~ね?」



「ルウナ、レッスンはちゃんと受けなきゃダメよ。」


「そんなあぁ~」

クククッッ…ルウナのやつ昔から飽きるのが早いんだよ。


ルウナの行動が可笑しくて笑っていると、オリーブと目があった。


不味い…


オリーブは何かとうるさいからな…


「セル!レッスン中を覗き見するのはよしなさい。」

「つい…ルウナが可愛くて、」


「全く。
セルといい、ラウルといい…。姫様のレッスンの邪魔をしないでちょうだい!」


ラウル…?
どうしてラウルの名前が出るのだろうと不思議に思っていると…


反対側の窓から顔を出した。


ラウルも同じことをしていたのか…




「どうしてわかったんですか…」


「私の目はお見通しですってよ…」



ラウルは、苦笑いし部屋に窓から入ってきた。


ルウナはラウルを見るなり顔を嬉しそうに微笑む。


俺の時とは違う。



ルウナはきっと…
ラウルに惹かれているんだ。


本人は鈍感だから気づいていないけど…



ずっとルウナを見ていたらすぐにわかる。



だから胸が苦しいんだ。



そして、ルウナに思われるラウルに腹がたつ



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