Aimez-moi plus(Love me more)
「あ。ちょうどいいところに!!」

和奏は私の腕をつかむとすごい勢いで階段を駆け上がった。

「ちょ、ちょっと、何!?和奏」

屋上までたどり着くと、扉をがっちりと閉めて周りをキョロキョロと見渡してからようやく和奏が口を開いた。

「ちょっと!!とうとう男できたの!?」

その言葉に、ドクンと大きく鼓動が高鳴った。

「な、何、何言ってんの、突然」

「昨日見たわよ、手つないでるとこ」

和奏は腕を組んだまま、私の目の前に立ってじっと私を見る。

「あ、あれは・・・」

しどろもどろになっていると、和奏はさらに顔を近づけてきて、言った。

「・・・やったわね」

「へ?」

「ゆうべ。やったでしょ」

和奏のその言葉に、私はゆうべのことがフラッシュバックしてきて、一気に顔を赤らめた。
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