空の彼方に
「つきあってくれるんだよね?」

安西が俺の唇にキスをせがんでくる。

安西を責めても仕方がない、悪いのは俺だ。

「・・・私、トーコちゃんの代わりでもいい」

安西は俺の体を撫でながら足の間に顔をうずめた。

「・・・ね?もう一回しよう?」

情けないことにそこにキスされると、俺の意思とは裏腹に欲情する。

正直つきあう気にはなれなかったが、中学から6年間男子校で過ごした俺には我慢ができなかった。

俺たちはそれから恋人同士というにはほど遠いまるでセフレのような関係になった。
彼女から呼び出されれば、彼女の家に行ってセックスをする。

もちろん甘い言葉をささやくこともないし、ましてや唇にキスすることもない。

そんな関係が大学在学中ずっと続いたが、大学を卒業した頃、俺は桐子を思い浮かべながら安西を抱くことに嫌気が差してきて一方的に別れを迫った。
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