Vrai Amour ~妃奈の場合~
「・・・どこにも行きません。もうずっと恒輝さんのそばにいます」
そう言って、恒輝さんの背中に手を回して抱きしめた。
「ああ・・・どうしよう。もう我慢できないかもしれない」
恒輝さんはそう小さな声でつぶやくと、突然私を抱き上げた。
「こ、恒輝さん!?」
驚いている私をよそに、恒輝さんは少しだけ怖い顔をして歩きだす。
何が起きたのか理解できずにいると、恒輝さんは少し乱暴にベットの上に私をおろした。
「なぜ、ベットだけは買ってあるか、わかる?」
私の上に覆いかぶさり、両手は万歳の格好でベットに縫いとめられる。
「え?」
とっさのことで私の頭はパニックに陥る。
まっすぐに見つめてくる恒輝さんの目が真剣すぎて、考えることができなかった。