瞳の中の彼
俺は泣いていた


「楓…?」


その声に我に戻った


「葵…」


無意識に葵の身体を抱きしめていた


「楓…あたし…もう大丈夫だから…泣かないで」


葵の小さな身体が震えているのが分かった

葵は俺から離れ ぽんぽんとベッドを叩いた


「一緒に寝よ…」


そう言うと布団をめくり上げた


「楓 一緒に寝よ…」



俺は迷うことなく ベッドに潜り込んだ


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