この手でキミを温めさせて【短編】
「そんな、いいですよ!先輩が風邪ひいちゃう…!」


「俺はフードがあるから平気!」



そう言ってファーが付いたフードを被り、エスキモーのような姿になってニコッと笑う俺。


それを見たマミちゃんも微笑んで、遠慮がちにニット帽を被り直した。




それからしばらくの間、二人で寄り添い合って寒さを凌いでいた。


「俺のせいでこんな目に遭わせてごめんな」


と謝ると、マミちゃんはまた首を横に振り、


「私こそ鈍臭くてごめんなさい!…ふふ、お互い様ですね」


と言ってふんわりと笑った。


きっと怖いはずなのに終始笑顔でいるマミちゃんの姿は、“俺が守らなきゃ”という想いを強くさせるのだった。






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