私の鬼畜な天使様
Ⅰ 始まりは平手打ちから
『私は純粋な日本人だからさ…あんまり耐性がないんだよね…その…ファンタジー系には』

『だから?』

『あ!アメリカとかイギリスあたりに行けばいいよ!そのでっかい翼でさ!きっと喜んでどっかのお偉いさんが受け入れてくれるよ。教会とかさ、ローマのなんとか聖堂とかそこ行けばいいよ。それじゃさいなら』

『待て』

『ひいいいい…』

『俺はここがいいんだ、女。とりあえずお前の住処に連れて行け』

『やですよぅ』

『何だ、そんなに脅えるな。取って食いやしない』

『えー…』

『嫌ならそれ相応の天罰を与えてやるが…』

『仏教徒なんで結構です』

『っ、てめー!俺を舐めんなよこれでも上級天使なんだぞいい加減にしないと丸焦げにしてやるぁ!この脆弱な人間風情がっ』

『ひいいいいっ、』

『行くぞ、おら』

『いやだああああ…ヤンキーみたいな天使に乱暴されるなんてぇ』

『うるせー』

『天使のイメージじゃないもん。顔は良いのにホストみたいな服装だし』

『そーか?』

『もっと天使ってさあ…清廉な感じで高潔で…』

『勝手にイメージ膨らましてんな、人間』

首根っこを掴まれズルズル引きずられながら私は背中にでっかい翼がある『自称、天使』男の整った横顔をうらめしげに睨んだ。


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