ミルフィユと猫被り
「だっ、大丈夫だっつの!俺は天下の桜田瞬よぉっ!さ、おかわりしたした♪」
兄貴を演じることで精一杯の俺は、そう言い放った。
「…なぁんだ♪瞬兄、元気ないから、なな、なんかあったのかと思っちゃった♪慶乃ちゃぁーん!おかわりっ♪」
「瞬兄が騒がないなんて、明日は嵐かと思った。慶乃ちゃん、さくも。」
バカ正直な梅田姉妹《シスターズ》が2杯目のおかわりを母さんに受け渡されてる頃、俺と兄貴はヒヤヒヤしながらカレーを口に運んでいた。
《俺》になってる兄貴は、桜空をしきりにチラ見していたけど、どーにかバレないままで、
《兄貴》になってる俺は、下手なギャグなんかを言ってみたりして、普段通りの兄貴をよそっていて、
そのままの流れで食後の談話タイムになっていた。