ミルフィユと猫被り



「あ…?うん。『初めまして。俺は、桜田瞬です。これが携帯の番号だよ♪』で下に自分の携帯番号か…。出来た、これでい?」



俺は、携帯のディスプレイに表示されたデジタル時計と睨めっこしていた顔を上げた。



「OK。きっと、俺と兄貴は一緒の時間くらいで打てるよ。」



俺は、にこりと顔を綻ばせた。


兄貴は、少し嬉しそうな顔をしたあと、もう一回眉間にしわを寄せて俺に問う。



「でも、それが何になるんだ?同じ速度でも変わらなくねぇ?」


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