ミルフィユと猫被り
「感謝しろよ、悪ガキ♪」
「せめてぐりぐりされる前に助けてくんねぇの?」
席の後ろに陣取る楠田灯貴《くすだともき》がニシシと歯を見せて笑っている。
俺は、嫌に憎たらしいその顔を睨め付けながら席に座り皮肉を言った。
「だってそんな簡単に助けたらつまんねぇぢゃん♪?恭はケチだし冗談通じねぇから、痛め付けられてるとことか見んの吉村に怒られてるときぐれぇだし。」
と言って、最低のヒーローである灯貴は、頬杖をつきどこぞの乙女のようにぷぅっと頬を膨らませた。