おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
「ちょ、おじさん、やめて。放して!」


 おっと、つい手が出ちまった。昨日の繰り返しはごめんだからな。


 俺は「ごめん!」と謝り、パッと有希を放した。もちろん、そうしたくはなかったのだが。


「おじさん、なんか臭う……」


 顔をしかめながら有希にそう言われ、「うわ、そうか?」と言って俺は自分の体の臭いを嗅いだが、正直よくわからなかった。


 しかし昨夜は酒を浴びるほど飲み、風呂に入ってないし着替えてもいないから、臭っても不思議はない。


「今みたいな事とか、昨日みたいな事をするなら、私……帰る」


 有希にそう言われ、


「し、しないよ。絶対にしません」


 速攻で俺はそう答えた。


「ほんとに?」


「ほんとに」


 今日は、だけどな。


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