SEASONS【完】



「これは、直哉くんが大変そうだね」




そう、美羽は思った。

以前は、千晃の方が好きだったはずなのに、今では直哉の方が気持ちが大きいように思えた。

千晃の気持ちは、表に出にくいから分かりにくかった。



それから、全員が席に着き、賑やかな食事が始まった。


話しは尽きないし、笑いの絶えない空間だった。




「美羽ー、飲み物ある?」




かなりお酒を飲んでいるはずなのに、顔色一つ変えずに千晃が言った。




< 395 / 429 >

この作品をシェア

pagetop