彼女志願!

「も、えっ……!」



お母さんが蒼白になって震えている。



「――お母さんなんか、大嫌い」



私の言葉に、彼女の顔がさらに白くなった。



瞳がみるみるうちに赤く潤んでいく。



泣きたいのは私のほうだ。




熱が上がったのか、めまいがした。



とっさにふらつくと、お母さんが、


「萌!」


と叫んで飛びついてくる。





< 361 / 648 >

この作品をシェア

pagetop