彼女志願!
私のことを家族に話してもらう。
どう転ぶかはわからないけれど、それは間違いなく大きな一歩だと思う。
「さっきはつまらないことを言いましたね……心配をかけてしまった。すみません」
彼は私の髪を指でかきわけ、そして頬に手のひらを置いた。
「謝らないでください。私がそうしたいんです」
にっこり笑って、彼の手のひらに頬を押しつける。
いつもの私のじゃれっぷりに、穂積さんは少し懐かしそうに目を細めた。
人を信じられないと言う穂積さん。
気にならないと言ったらそれは嘘だ。
けれど彼が持ち前の頭の良さで、自分なりに処理をしてきたのだとすれば
私にその生き方をまるっと否定するつもりはない。