きゅーぴっど②


「……ああ、そうだ」


少年は唐突に、さも今思い出した、とでも言うかの様な様子で振り返り、睨んでいるあたしを見た。





「…恋愛は人を変えるんだぜ?

良くも、悪くも……な」



そう言って少年はあたしの部屋の窓から飛び降りた。


え、ここ三階だよ!?

驚いてあたしは少年の消えていった窓の外を見るが、
もうそこには少年はいなかった。




「―――…なんなの?」



あたしはそう呟いて、

さっきまでいた真っ黒な少年を浮かべながら
窓の外をずっと見ていた。


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