スイートルームの許婚

ケータイ小説家としてデビューした私。



それから４年ーーー・・・



大手の出版社・さくらんぼう書房の人気レディース漫画誌『ポイズンピンク』の中で初の連載小説を書くコトになった。




初めての連載小説で、私はどんな作品にするか悩んでいた。
読者層もレディース誌だし、私よりも完全に上のオトナの女性たちが読む。


もともと、私のファン層は女子中高生だけど…
新たなファン層が欲しくて…日頃、お世話になっている出版社に無理をお願いして、私は無謀な挑戦を試みた。


私が原作を書いて、誰かに漫画化させて雑誌に載せる方法もあったけど。


あえて、文章で書きたいと私は訴えた。
失敗すれば、私の作家生命は終わりもしれない…
それくらい、大きなプレッシャーがこの作品にはあった。



漫画家は絵でインパクト与えるように、小説家は文章でインパクトを与えないといけない。



漫画に比べて、小説でパンチを与えるのは難しい。



でも、頑張って、綿密にプロット立てて、書いた作品はあっちゃんには不評。



そんな時に、愛斗が現れた。