手を伸ばせば、届く距離まで。



「まあ、まだ中学生だからね。範囲として、考えておいて?君が選ぶかは自由だ」


「…カウンセラーになっても、人助け出来る気がしません」


「…自信がない、か…」


端整な顔を上げ、栗原さんはしばし考えた。


身長が高く美麗で、行動の一つ一つが洗練されてるように感じる。


華織が太陽なら、この人は気高い月だって気がする。



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