手を伸ばせば、届く距離まで。



同時に、面白い事を思いついて笑いが込み上げた。


これ、真樹に飲ませてやろう…。


悪だくんでいると、ココアを持った久野がとなりに座った。


大人びたなあ、と思う。


「…教師に、なれるかな」


「え?」不安げな声に、素っ頓狂な声を返す。


「俺、自信ねえし。ただなりたくて、目指しただけで」


「絶対なれる」



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