手を伸ばせば、届く距離まで。

□君の幸せを




――――――


シンプルなインテリアに、青が基調の室内。


ほんのりと日向の匂いがして、眩しい朝日に目を閉じた。


コトコトと、愛する人が料理を作る音。


小さく歩く、愛しい我が子がこちらを見て笑う。


つられて俺も笑った。


「―――悠生。危ないからこっち来ないで」


「あーうぶー」


ああ…何だ、母親取ったりの“ニヤリ”か。



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