そしていつかの記憶より
しばらくは無言で歩いていた俺と桜井だったが、
急に桜井が道端で止まった。


「どした?」
「・・・・木原、ごめん。」



買い物するはずだったのに、気がつけば俺たちは帰る道を歩いていた。



「何で謝るんだ?」
「だって、・・・気分転換させようと思って付き合わせたのに、逆に気分悪くなったでしょ」


桜井は、辛そうに顔を俯かせている。
俺は桜井と同じ視線になって、頭をぽんぽんしてやる。


「別に。終わったことなんだって。」
「木原・・・でも、さ。」
「桜井はいつも見たいに笑ってりゃいんだよ。俺はもう気にしない」





俺はいつかが、好きだ。

それはまだ変えられそうにないけれど




できればもう、過去に囚われたくない・・・。
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