生まれ変わってもキミが好き【完結】

万年寝太郎のくせに、いまさら何を言ってるんだろう。


あたしが首を傾げると、清春は小さくため息をついた。




「知ってる? 凛はいつも俺を無気力人間だって言うけど、俺が普段だらけてるのには理由があるんだよ」


「へええ? 理由って?」


「凛がいつも元気すぎるから」


「はあ? なんであたしのとりえが、清春が無気力の理由になるのさ」




自分のダメなところを、あたしのせいにしないでほしい。

あたしがどれだけ清春の寝坊癖に付き合って、苦労してきたと思ってるのさ。


でも清春は、ちょっと偉そうに口の端を上げて笑った。




「凛の元気の底が尽きた時、凛を引っぱるのは俺の役目だろ。
だから俺はいつも、パワーをためてるんだよ」


「上手いことばっか言ったって、騙されないんだからね!」




あたしの元気の底が尽きる時なんて、そうそうないんだから。


どう考えたって、割に合わない。

< 366 / 372 >

この作品をシェア

pagetop